なた豆茶は、古くから民間薬として親しまれてきた健康茶です。近年では、その豊富な栄養素と多彩な健康効果が注目され、美容やダイエットに関心の高い方からも注目を集めています。
本記事では、なた豆茶の栄養素や効能・効果について詳しく解説します。また、なた豆茶の選び方や飲み方、副作用についても紹介します。
そもそも「なた豆」とは?
なた豆は、マメ科の植物ツルアリンドウの種子です。原産地は中国とされ、日本では古くから栽培されています。なた豆は、刀豆(なたまめ)、鉈豆(なたまめ)、刀豆(とうまめ)など様々な呼び名で呼ばれています。
なた豆は、炒って食べたり、煮物や汁物に入れて食べたりします。また、近年ではなた豆茶以外にも、なた豆を使った様々な加工品が販売されています。
カレーの箸休めでお馴染みの福神漬けにもなた豆は使われています。しかし、一般的に目にされる福神漬けに入っているなた豆は、未成熟のさやの部分なんです。
成熟したなた豆は、繊維質が多く硬いため、福神漬けには向かないとされています。そのため、10cm程度の若いさやを収穫して使用します。
福神漬けに使われるなた豆は、薄くスライスされて、形もあまり残っていないため、見つけるのは難しいかもしれません。しかし、よく探してみると、小さな半月型の物体を見つけることができるでしょう。
色々と利用されているなた豆には、たんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなど、豊富な栄養素が含まれています。なた豆は、高血圧、高コレステロール、便秘、むくみなどの予防に効果があると言われています。
なた豆茶の各種栄養素
なた豆茶には、以下のような栄養素が豊富に含まれています。
1. タンパク質
タンパク質は、体内の筋肉、臓器、皮膚、髪などの構成要素となる必須アミノ酸を含む重要な栄養素です。
- 筋肉の合成と修復を促進する
- 免疫力を高める
- ホルモンや酵素の生成に関わる
- エネルギー源として利用される
2. 食物繊維
食物繊維は、腸内環境を整え、便秘解消やダイエットに役立つ栄養素です。
- 便の量を増やし、排便をスムーズにする
- 血糖値の上昇を抑える
- コレステロール値を下げる
- 満腹感を高め、食欲を抑制する
3. カリウム
カリウムは、体内の余分な水分を排出し、むくみや高血圧を予防する栄養素です。
- 細胞内の水分量を調整する
- 筋肉の収縮と弛緩に関わる
- 血圧を下げる
- むくみや心臓病の予防に役立つ
4. ポリフェノール
ポリフェノールは、抗酸化作用があり、老化や生活習慣病予防に役立つ栄養素です。
- 活性酸素を除去する
- 細胞のダメージを防ぐ
- ガンや動脈硬化などの予防に役立つ
- 美肌効果も期待できる
5. イソフラボン
イソフラボンは、女性ホルモンの働きを補い、更年期障害の予防に役立つ栄養素です。
- 骨密度を高める
- コレステロール値を下げる
- 更年期障害の症状を緩和する
- 美肌効果も期待できる
6. ビタミンB群
ビタミンB群は、エネルギー代謝を促進し、疲労回復に役立つ栄養素です。
- 糖質、脂質、タンパク質の代謝に関わる
- エネルギーの生成を促進する
- 疲労回復を早める
- 皮膚や粘膜の健康を維持する
7. ミネラル
ミネラルは、体の調子を整えるのに必要な栄養素です。
- 骨や歯の形成に関わる
- 血液や筋肉の機能を維持する
- 神経伝達物質の生成に関わる
- 免疫力を高める
なた豆茶には、これらの栄養素がバランスよく含まれているため、さまざまな健康効果が期待できます。
なた豆茶の各種の効能・効果
なた豆茶は、豊富な栄養素によって、以下のような多彩な効能・効果が期待できます。
1. むくみ解消
なた豆茶に豊富に含まれるカリウムは、体内の余分な水分を排出し、むくみや高血圧を予防する効果があります。カリウムは細胞内の水分量を調整し、細胞外へ水分を移動させることで、むくみの原因となる余分な水分を排出しやすくします。
2. 便秘解消
なた豆茶に含まれる食物繊維は、便の量を増やし、腸のぜん動運動を活発にすることで、便秘解消効果をもたらします。また、食物繊維は腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やすことで腸内環境を整え、便秘を予防します。
3. 高血圧予防
なた豆茶に含まれるカリウムは、血管を拡張し、血圧を下げる効果があります。また、なた豆茶に含まれるポリフェノールは、血管の老化を防ぎ、血圧を安定させる効果があります。
4. 美肌効果
なた豆茶に含まれるポリフェノールは、抗酸化作用により、シミやシワなどの老化の原因となる活性酸素を除去します。また、なた豆茶に含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、肌のハリや弾力を保つ効果があります。
5. ダイエット効果
なた豆茶に含まれる食物繊維は、満腹感を高め、食欲を抑制する効果があります。また、なた豆茶に含まれるタンパク質は、基礎代謝を上げ、脂肪燃焼を促進する効果があります。
6. 更年期障害の予防
なた豆茶に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンの働きを補い、更年期障害の症状を緩和する効果があります。イソフラボンは、骨密度を高め、コレステロール値を下げる効果も期待できます。
7. 疲労回復
なた豆茶に含まれるビタミンB群は、エネルギー代謝を促進し、疲労回復を早める効果があります。また、なた豆茶に含まれるカリウムは、筋肉の疲労を回復する効果もあります。
8. 免疫力向上
なた豆茶に含まれるビタミンCやミネラルは、免疫細胞を活性化し、免疫力向上に役立ちます。また、なた豆茶に含まれるポリフェノールは、抗菌作用や抗ウイルス作用があり、感染症予防にも効果があります。
9. 生活習慣病予防
なた豆茶に含まれるポリフェノールやビタミンCなどの抗酸化作用は、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病予防に役立ちます。また、なた豆茶に含まれるカリウムは、高血圧予防にも効果があります。
10. その他の効能
なた豆茶には、抗菌作用、抗ウイルス作用、抗炎症作用、解毒作用、鎮痛作用など、さまざまな効能・効果があるとされています。
なた豆茶の種類
なた豆茶には、大きく分けて2種類のタイプがあります。
1. 原料の違い
- 赤なた豆茶: 赤なた豆を使ったお茶です。赤なた豆は白なた豆よりもポリフェノールやカリウムなどの栄養素を多く含んでいると言われています。
- 白なた豆茶: 白なた豆を使ったお茶です。白なた豆は赤なた豆よりもまろやかな味わいで、カフェインがほとんど含まれていないと言われています。
2. 商品形態の違い
- ティーバッグ: 手軽に淹れることができるので、日常的になた豆茶を飲みたい方におすすめです。
- 粉末: お湯や牛乳に溶かして飲むことができます。抹茶のように泡立てて飲むこともできます。
- 茶葉: ティーポットで淹れて飲むことができます。茶葉の種類によって、味や香りが異なります。
- その他にも、なた豆以外のハーブをブレンドしたなた豆茶や、有機栽培のなた豆茶など、様々な種類があります。
なた豆茶の選び方
なた豆茶を選ぶ際には、以下のポイントを参考にしてみてください。
1. 原料
- 赤なた豆茶と白なた豆茶のどちらを選ぶか決めます。
- なた豆の産地や栽培方法にこだわりたい場合は、その点を重視した商品を選びましょう。
- 有機栽培や無農薬のなた豆茶は、より安全に飲むことができます。
2. 商品形態
- ティーバッグ、粉末、茶葉のいずれを選ぶか決めます。
- ティーバッグは手軽ですが、粉末や茶葉の方がより多くの栄養素を摂取することができます。
- 茶葉は、味や香りが異なるので、お好みで選ぶことができます。
3. ブレンド
- なた豆以外のハーブがブレンドされたなた豆茶は、より風味豊かに楽しむことができます。
- カフェインや糖分が気になる場合は、その点をチェックしましょう。
4. 価格
- なた豆茶は、価格帯が幅広いので、予算に合わせて選びましょう。
5. 口コミ
- インターネット通販で購入する場合は、口コミを参考にしてみるのも良いでしょう。
その他
- 初めてなた豆茶を飲む方は、ティーバッグや粉末から始めるのがおすすめです。
- ご自身や家族に、アレルギーや持病がある場合は、医師に相談してからなた豆茶を飲むようにしましょう。
なた豆茶は、健康に良いだけでな、美容効果も期待できるお茶です。ぜひ、自分に合ったなた豆茶を見つけて試してみるのもひとつの楽しみかもしれませんね。
なた豆茶の飲み方
なた豆茶は、煮出し、ティーバッグ、粉末など、形態によって淹れ方が異なります。
ティーバッグの場合
- ティーバッグをカップに入れ、沸騰したお湯を約200ml注ぎます。
- 3分ほど蒸らしたら、完成です。
粉末の場合
- ティーカップに小さじ1杯程度のなた豆茶粉末を入れ、お湯を約100ml注ぎます。
- よく混ぜて、完成です。
茶葉の場合
- ティーポットに茶葉を約5g入れ、沸騰したお湯を約300ml注ぎます。
- 3分ほど蒸らしたら、完成です。
注意点
- いずれの場合も、お湯の量やお湯の温度はお好みで調整してください。
- 長時間煮出すと苦味が出てしまうので、注意しましょう。
- 冷やして飲むこともできます。
その他
- なた豆茶は、ノンカフェインなので、子供から高齢者まで安心して飲むことができます。
- 1日数杯飲むのがおすすめです。
- 食事と一緒に飲むと、より効果的に栄養素を摂取することができます。
なた豆茶利用時の注意点と副作用
なた豆茶は、基本的に安全性の高い飲み物ですが、以下の点に注意する必要があります。
1. アレルギー
なた豆は、マメ科の植物です。そのため、大豆アレルギーを持っている方は、なた豆茶を飲む前に医師に相談する必要があります。
2. 持病
なた豆茶には、カリウムが多く含まれています。そのため、腎臓病や心臓病などの持病を持っている方は、なた豆茶を飲む前に医師に相談する必要があります。
3. 妊娠中・授乳中
なた豆茶の安全性に関する十分な研究がまだ行われていないため、妊娠中・授乳中の女性は、なた豆茶を飲むことを避けた方が良いとされています。
4. 子供
なた豆茶は、ノンカフェインなので、子供でも飲むことができます。しかし、小さなお子様の場合は、少量から与えて様子を見るようにしましょう。
5. 副作用
なた豆茶を大量に摂取すると、腹痛や下痢などの副作用が現れることがあります。
なた豆茶を飲む前に、以下の点に注意してください。
- 初めてなた豆茶を飲む場合は、少量から始める。
- 体調が悪い場合は、なた豆茶を飲まない。
- 薬を服用している場合は、医師に相談してからなた豆茶を飲む。
なた豆茶は、健康に良いお茶ですが、飲み過ぎには注意が必要です。適量を守って、なた豆茶を楽しみましょう。
なた豆茶は、一般的に安全性の高い飲み物ですが、まれに以下のような副作用が報告されています。
- 腹痛: 食物繊維の過剰摂取により、腹痛や下痢が起こることがある。
- アレルギー: なた豆アレルギーを持つ方は、摂取を避ける。
なた豆茶を初めて飲む方は、少量から始めて様子を見ながら量を増やしてください。
まとめ
なた豆茶は、豊富な栄養素と多彩な健康効果を持つ健康茶です。むくみや便秘、高血圧、美肌、ダイエットなど、さまざまな悩みに効果が期待できます。
自分のライフスタイルに合った形態のなた豆茶を選んで、毎日の健康習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。