緑茶はビタミンCを豊富に含む
緑茶には各種のビタミンが含まれています。その中で、最も多量に含まれているのがビタミンCで、その他のビタミンは少量含まれているに過ぎません。お茶に含まれているビタミンCは、他の野菜や果実よりもはるかに多いのです。
ビタミンCが最も多く含まれている緑茶は、露天栽培の高級煎茶です。次に中級煎茶、そして覆下栽培の玉露、抹茶、かぶせ茶の順になります。
お茶にもいろいろありますが、紅茶、半醗酵茶(烏龍茶、鉄観音茶など)には、残念ながらビタミンCは含まれていません。 この点が、日常飲んでいるであろう緑茶と他のお茶と大きく違うところと言えます。
お茶に含まれるビタミンCの特徴
お茶に含まれているビタミンCの特徴は、
- 保存ができること
- 熱を与えても壊れにくい
というところです。
お茶のビタミンCが熱を与えても壊れにくいのは、お茶にビタミンCと共に含まれているカテキンがビタミンCを守ってくれているからです。
お茶を飲むことで確実にビタミンCを摂取できるという、その確実性においては他の食品の及ぶところではありません。
緑茶のビタミンCの効果
緑茶のビタミンCには次のような効果があるとされています。
1.風邪の予防
血液中の白血球やリンパ球はビタミンCを多く含んでいて、それらは体の中に細菌が入ってくるのと戦います。また、自らもウイルスに攻撃をしかけるなど、攻めと守りの両面で体を守ります。抵抗力が高まれば、かぜはひきにくくなり、自然に治る力が強まります。参照:ビタミンCについて
2.発ガン物質の体内生成を防ぐ効果
発がん性物質である「ニトロソアミン」はハムやソーセージなどの加工品や野菜など、ごく一般的な食材の摂取により体内で生成されます。ビタミンCは、ニトロソアミンの生成を抑制したり、発がん性を弱めるとの報告があり、抗がん作用が期待されています。参照:栄養素カレッジ
3.抗ストレス作用効果
ビタミンCには、ストレスに抵抗するための「副腎皮質ホルモン」の合成を促す働きがあります。 ビタミンCが不足するとストレスやイライラが解消しにくくなるため、毎日の食事でしっかりと補うことが大切です。参照:100年人生レシピ
4.血中のコレステロール低下作用効果
血中コレステロールが増えると動脈硬化が多くなり、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞になりやすくなります。ビタミンCは、動脈硬化を促進する過酸化脂質の生成を抑制し、血中コレステロール値を低下させる作用があります。ビタミンCは過剰なコレステロールを胆汁酸に変えて外部に排出することが証明されています。参照:高濃度ビタミンC点滴に期待される効果
5.壊血病の予防解消効果
壊血病はビタミンC不足が原因です。コラーゲンの合成が低下し血管壁や毛組織が脆弱になります。このため出血を引き起こしやすくなる怖い病気です。現代でも極端な偏食や食事制限で発生する可能性はありますが、ビタミンCの補充で治療できます。参照:KANA CLINIC
肌への効果は期待薄
ビタミンCには肌への優れた効果があります。
- メラニン色素の合成を抑制し、できてしまったメラニン色素を薄くします。
シミやニキビ跡の色素沈着を目立たなくし、色素沈着のしにくい肌へ。 - コラーゲンの生成を助けます。
肌のハリを保ち、内側からピンとした弾力のある肌づくりを助けます。
お肌を内側からなめらかに整えていきます。 - 抗酸化作用があります。
活性酸素を防ぐことで、老化やトラブルから、肌を守ります。 - 肌の新陳代謝を整えます。
肌のターンオーバーを正常化し、くすみのない明るい肌色へと導きます。
しかしビタミンCは体内のあらゆるところに必要なビタミンなので、ほとんどが脳や肝臓などの臓器で使われてしまいます。さらに皮膚は面積が広いため、食事やサプリメントからでは皮膚に充分な量のビタミンCを届けることはできません。やはり肌には直接、ビタミンCを塗布することが一番効果的な方法です。
参照:スキンケア研究所
緑茶でビタミン補給
茶葉の状態では多量に含まれているビタミンCも、お湯を注いで飲む場合には、かなり減少してしまいます。 しかし、緑茶を1日に数杯飲むことで成人のビタミンC必要量の2~3割はまかなうことができます。 ですので、野菜をあまり食べない人や、特にビタミンCを大量に必要とするヘビースモーカーの人は、緑茶を積極的に飲むと良いでしょう。